『5年後に必要な技術』予測結果(プログラム言語分野)

WGメンバー意見
? C#は、5つのプログラミング言語の中で利用実績は低いが、増加率は最も大きい。今後も利用の増加が期待される技術? Javaは利用実績が高く、大きく変更することなく安定的に推移。JythonScalaなどの「Java代替言語」が登場しているが、当面はJava優位が予想される。
? VisualBasic(VB6や.NETを含む)とC/C++は長期視点では減少傾向。ただし、両者とも 2011年ごろから2013年にかけて増加傾向を示すなど、一定の企業ニーズはある模様。
? Javaと.NETのフレームワーク比較(次頁参照)では、10年間の評価では将来.NETフレームワークがJavaに勝ると推測される。しかしながら、2009年から 2014年の5年間で見ると拮抗、増減を繰り返しており、現時点で優劣の評価は難しい。
? クラウド(前頁参照)の成長ぶりを見ると PaaSとしての完成度がプログラム言語の今後の成長性を左右するかもしれない。

5年後も必要な情報技術(プログラム言語分野)
Java
C#

COBOL
Java
Visual Basic
C / C++
C#
0.000
0.100
0.200
0.300
0.400
0.500
0.600
0.700
0.800
0.900
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年

プログラム言語
J. COBOL J. Java J. VisualBasic J. C/C++ J. C#
対数 (J. COBOL) 対数 (J. Java) 対数 (J. VisualBasic) 対数 (J. C/C++) 対数 (J. C#)
JEE
.NET Framework
0.000
0.100
0.200
0.300
0.400
0.500
0.600
0.700
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
プログラム言語(フレームワーク)
K. Java EE K. .NET Framework 対数 (K. Java EE) 対数 (K. .NET Framework)


WGメンバー意見
? ITサービスのクラウドが進み、データの保護という観点からもセキュリティ技術分野全体が今後も成長し続けていく事になるだろう。
? ただしセキュリティ分野については、脅威への対応が必須で、その脅威と影響は大きくなりつつあり。要素技術で見た場合に、次々と新しく生まれる技術があり、ライフサイクルの進行が早いため、何が「消えない」かの見極めは難しそうだ。
? 「侵入監視ツール」の減少傾向は、IPS(侵入防止システム)などの代替技術での置き換え等が進んでいる可能性が高く、より迅速なセキュリティ対応が必要になってくるだろう。
? 「ウイルス対策ソフト」は「消えない」というよりは「必須」なので導入している。
技術としては確実に「消えない」だろうが、技術者視点で頼りにしたいという意味での「消えない技術」にできる人は僅少なのではないか。
? 2014年で全体的に実績が落ちている原因は不明。

5年後も必要な情報技術(セキュリティ分野)
シングル・サインオン
フィルタリング
情報漏洩防止ツール
侵入監視ツール
シングルサインオン
フィルタリング
情報漏洩防止ツール
ウイルス対策ソフト
0.000
0.100
0.200
0.300
0.400
0.500
0.600
0.700
0.800
0.900
1.000
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
セキュリティ
I. 侵入監視ツール I. シングル・サインオン I. フィルタリング I. 情報漏洩防止ツール
I. ウィルス対策ソフト 対数 (I. 侵入監視ツール) 対数 (I. シングル・サインオン) 対数 (I. フィルタリング)
対数 (I. 情報漏洩防止ツール) 対数 (I. ウィルス対策ソフト)
12

WGメンバー意見
? ウォーターフォール開発はごく一般的な開発技術であるため2011年度からの観測となっている点を疑問に思われるかもしれないが、こうした要素技術は実績が高止まりして変化が少ないため意図的に観測対象としていなかった。ただし近年になりアジャイル開発/反復型開発への注目の高まりが特に感じられるようになったため、その対比として途中から観測を開始している。
? アジャイル開発/反復型開発は 2004年から成長が続いているものの、ウォーターフォール開発の実績の多さを脅かすには至っていない。
? テスト支援/自動化ツールはメディア関連で積極的に取り上げられているが、今後の伸び率が低いと目される。この点が予想通りとなるか注視を続けたい。

5年後も必要な情報技術(開発技術分野)
テスト支援/自動化ツール
アジャイル開発/反復型開発

L. ウォーターフォール開発
テスト支援/自動化ツール
アジャイル開発・反復型開発
0.000
0.100
0.200
0.300
0.400
0.500
0.600
0.700
0.800
0.900
1.000
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
開発技術
K. テスト支援/自動化ツール L. アジャイル開発/反復型開発 L. ウォーターフォール開発
対数 (K. テスト支援/自動化ツール) 対数 (L. アジャイル開発/反復型開発)
13

WGメンバー意見
? いずれも今後の成長を期待させられるグラフとなっている。開発管理の分野は個々に上げた要素技術に限らず全体として今後も注目され成長するのではないか。
? CMM/CMMIは 2009年から 2012年にかけて減少し谷を形作っているがその後回復し2013年に実績が最大となっている。2014年はやや減少したが以前と比較すれば高水準を保っている。今後も成長が続くのではないか。
? OSやプログラム言語などの要素技術と違って「消えない」というよりもこれらは「できて当たり前」に近いのではないか。そこまでコモディティ化してしまうと、技術者としてこれらを差別化ポイントとするためには多くの努力が必要になりそうだ。

5年後も必要な情報技術(開発管理分野)
プロジェクトマネジメント手法
ITIL / ITSMS
CMM / CMMI
ISMS
プロジェクトマネジメント手法
ITIL / ITSMS
CMM/CMMI
ISMS
0.000
0.100
0.200
0.300
0.400
0.500
0.600
0.700
0.800
0.900
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
開発管理
L. プロジェクトマネジメント手法 N. ITIL / ITSMS N. CMM / CMMI
N. ISMS 対数 (L. プロジェクトマネジメント手法) 対数 (N. ITIL / ITSMS )
対数 (N. CMM / CMMI) 対数 (N. ISMS)
14

WGメンバー意見
? スマートフォンの伸びが目立つ。2013年に業務端末・公衆端末を追い越しているがそれまでは強い右肩上がりとまでは行かない状況であった。最近ではスマートフォンが接客に用いられるなど様々な場面で利用されており業務端末の置き換え用途が拡大しているかもしれない。
? タブレットは 2011年からの観測であるがスマートフォン同様の結果となっている。観測期間が短いことから将来予想はしていない。
? 業務端末の実績は多い。過去からの技術の蓄積があることを考えると IoTなどの刺激により巻き返しが見られるかもしれない。街中でデジタルサイネージなどを見かける場面も増えてきた。
? (注)ノート型などの PCはアンケートでほぼ全員が実績ありとして回答し変動も少ないので調査していない。

5年後も必要な情報技術(クライアント分野)
スマートフォン

H. タブレット(スレート端末)
業務端末・公衆端末
スマートフォン
0.000
0.050
0.100
0.150
0.200
0.250
0.300
0.350
0.400
0.450
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
クライアント
H. スマートフォン H. タブレット(スレート端末) H. 業務端末/公衆端末 対数 (H. スマートフォン) 対数 (H. 業務端末/公衆端末)
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